LigShip #5に参加した
LIGShipとは
株式会社LIG様が主催のデザイナーイベント
今回のテーマは Web(デザイン) x 何か
発表
Web x インタラクション
最初の発表は LIGのデザイナーの tommy さん
netflixを例に良いインタラクションの説明
スペース・時間・アニメーションの3つのキーワードを主軸に解説されていました。
Because Recollectionというサイトの例に待ちを感じさせないインタラクションの説明
これは非常に面白かった。自分が能動的に行動していると感じさせるだけで、これだけストレスが軽減されるのは本当に素晴らしい。
全体的にインタラクションの基本を抑え、実例を交えていて非常に分かりやすかったです。
Web x グラフィックデザイン
次はLIGデザイナーの 森一機 さん
元々DTPオペレーター・グラフィックデザイナー出身らしく、 webデザイナーになって驚いたこと をベースにした発表でした。
で、Webデザイナーになって驚いたことリスト
確かにWeb系はPhotoshop大好きだよねって思った。
あと工数の考え方がWebと紙ではだいぶ違うみたいでした。
そして、これからのWebは 広告デザイン x エディトリアルデザイン ということで
Webでの エディトリアルデザインの進化 が起きたことでWebでもエディトリアルデザインが重要になってくる
進化したもの
さらに たてよこWebアワード のようなサイトも現れ、
グラフィックデザインとWebデザインの融合が技術の進歩で可能になったよというお話でした。
Webデザイン x ソーシャルデザイン
次はアストラカンの 田中亮 さん
そもそもソーシャルデザインとはというところからお話がスタート
ソーシャルデザインとは
社会における様々な問題をデザインで解決すること
どんなことをするのか。
- 情報収集し問題を調べる
- 目的を決める (膨大過ぎてしっかり目的を絞らなければ解決は難しい)
- 仲間づくり (地域の人々を巻き込まなければ難しい)
- つくる
- 実施・運用
この中でWEBサイトはプロジェクトとユーザーをつなぐ重要な媒介となり、
- 社会課題に気づかせる(認知)
- 社会課題に共感させる(共感)
- 社会課題に参加させる(行動)
といった作用をもたらす。
事例紹介では ホームレスへの募金サイト を例に説明。
このサイト初めて知ったのですが、最高によくできていて、素晴らしかったです。
このサイトは
airbnb風ホームレス募金サイト
airbnbと同じ作りにし、ホームレスのねぐらを紹介する
宿泊ボタンで寄付を行う。
更に今はもう無くなってしまったのですが
Dog A Like
捨て犬と里親探しのマッチングサイトで、自分の顔と似ている犬を探してくれるという
面白いサイト。犬に対して愛情を持たせる為に自分の顔との類似マッチングという方法を使っている。
更に現在リクルートと共同で取り組んでいるのが、 Social Greeting という大学生向けのボランティアサイト
大学生にボランティアにもっと参加してもらいたい!
旅行+ボランティアでボランティアの敷居を下げる
旅行のついでにボランティアって感じでボランティアに対する抵抗をなくす。
要はボランティアって意識高くないとできないよねってのをもっと気軽にできるようにしようってことですね。
人の意識を上げるのではなく、対象の難易度を下げる。
こういうソーシャルデザインの考え方はすごく大事だと思った。
Webデザイン x ブランディング
休憩を挟んで、次は LIGのデザイナーの みやっち さん
ブランディングとは
戦略的ブランド・マネジメント
webにおけるブランディング
- 機能ベネフィット
- 情緒ベネフィット
- 自己表現ベネフィット
この3つの割合
機能ベネフィット
情緒ベネフィット
自己表現ベネフィット
機能ベネフィットについては MONO AIR を例に紹介していました。
機能を中心にブランディングし、優れている点をフィーチャーする。
情緒ベネフィットはちょっとよく見れませんでした。
自己表現ベネフィットについてはToyota 86を例に紹介。
構図のダイナミックさで車の素晴らしさを、感情に訴えかける。
ブランディング事例紹介
大阪の大きなソーシャルゲーム会社A
ブランディングのためのデザイン
ターゲットとポジショニングから特徴を抽出する。
- イキイキと働く社員
- 大きめのグリッドとマージン
- トップへコピー
これらをデザインに落とし込む。
まとめ
ブランディングとは企業が押し出すものではなく
ユーザーに共通の認識を持ってもらうための手法
Webデザイン x コミュニケーションデザイン
次は 猿人 より 矢崎剛史 さん
コミュニケーションデザイナーとは
ツール・場所・メディア問わず、ユーザーと対象物とのコミュニケーションをデザインする。
4p(売りて視点)
- Product
- Price
- Place
- Promotion
と
4c(消費者支店)
- Consuer
- Cost
- Convonience
- Communication
の結びつけをするのがコミュニケーションデザイン。
電通の岸勇希さんが提唱した。
恥ずかしながら初めて知りました。
コミュニケーションデザインにも変遷があったようで、
- コミュニケーションデザイン 1.0 メディアミックス
- コミュニケーションデザイン 2.0 メディアにこだわらない(課題解決の方法をフラットに考える)
というような変遷を辿ったようです。
最近はサイネージとかつかったプロモーションも増えましたよね。
それが、まさに2.0なんですかね。
事例として、ACUVUEのプロモーションを紹介。
視力検査看板に見立てた看板で視力の重要性に気づかせる。
アキュビュー® 「スポ×コン応援団」 | ARCHIVES | アキュビュー®
35種類それぞれ作って街をジャックしたらしい(凄い)。
ソーシャルデザインをさらに進めて、実際にユーザーに働きかけるデザインでした。
ほんと感心させられる発想というか。
大変面白かったです。
まとめ
コミュニケーションデザインに大切なことは
虫の目 鷹の目
を持つこと。
全体的にスケール感のあるお話で、凄く参考になりました。
このLTを聞いて、自分はエンジニアですが、コミュニケーションデザインに関してはむしろエンジニアの方が向いていると感じました。
エンジニアもこのような大局的なデザイン感はもっていたいですね。
最後はクロストークで質疑応答しながら会話
で
各テーマでの参考書籍

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まとめ
デザイナーの勉強会ではあったが、小手先のデザインよりも概観的な話が多かったので非常に楽しめた。
エンジニアももっと大局的なデザイン感はもたないとね。
あとLIG.incはちゃんとした会社だった。